*中学、高校の頃に書いてた詩とかなんかややこしいものです。 ここにあるのはかなり厳選した恥度(?)の少ないやつです。 寺山修司とか、たまとか、その辺の影響がそこここに出てます。
朝5:00に起きて、二度寝した日 朝焼けがすごくきれいだった 一瞬、朱の空を流れて行く雲の速さにに見入っていたこと 夕日に染まった私の部屋と、そこに存在する私を 幸福だと思ったこと
1997.(リライト無し) |
沈み続けながら眠り続ける 無味無臭、ひんやりとした質感 クリーム状の乳白色の中 ゆっくりと じわじわと えいえんに 沈み続けながら眠り続ける 裸の身体との間には寸分の隙間もない 瞼のウラは明るい 底なし えいえんに 落ちることを続ける えいえんに
/1997.(リライト無し) |
全パート募集。 当方左手、右利き、色白。 使える右手、脚は一対で。 胴体、筋肉質細身を望みます。 首から上、美形に限る。 ご連絡お待ちしております。 /1995.15歳rewrite:2000 |
彼女は少女である
夜中に起きだしおもむろに 絵のない絵本を開いて笑う ひとり狂った夢想をしては スタンドライトの仄暗い 灯のもとでケラケラと笑う 足下には昨日の捨て犬が寂し気に 一昨日の捨て猫が悲し気に うずくまっている 彼女はは空想家である 彼女は思想家である。 糸のような雨の降る朝 レエスの日傘を持ち出した ひと袋のオレンジを買うために 外へ出て行く 切り刻んだオレンジを浴槽に浮かべてかき回す 右手の指がオレンジ色に染まるまで、かき回す 彼女は小説家である 彼女自身が既に 彼女の小説の中の想像された架空の人物である そして彼女は、そのことを知らないのである /1995.15歳(rewrite:1999.9) |
きらびやかなホテルの回転扉 劇場 サーカスのテント 遊園地、桜は満開 巨大なテーマパーク といった場合の定義はこうだ 入口>>>幻想と物語と夢の世界への入口 出口>>>現実と不変と生の世界への入口 この世には出口がない 「死」は唯一の出口であるらしいと専らの噂 しかし気付かぬわけにも行くまい それは同時に未知と安らぎと無への入口であり 再び生まれることへの通り道である 様々な入口は至る所に存在する 我々は出口を求めて歩き続ける
/1996.16歳(rewrite:2003.3.) |
夕暮れ
窓の灯、生活の音 隣接する家と家
どこまでも家と家 私は土手に立ち夕日を眺める 工場の煙りに霞んで緩やかに、今日が終わる 変わることのない風景の中 私は少しずつ大人になった 歌える歌を一つ一つ思い出し 一つ一つ口づさむ 今日も、土手に立ち夕日を眺める。一日が終わる。 明日を同じに生きるため ほんの僅かの切なさに耐える 日本に生きて太陽を見ていた 嬉しい時には悲しみを 悲しい時には喜びを忘れず 人間に生まれて世界を知った いつでも幸せと寂しさを両手に 忘れずに持っている
/1994.14歳(rewrite:1999.4)
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遠く
たとえば こんな風に雲の多い日に 今にも落ちてくる雨を待って佇む 空を見上げる私は同心円上の世界の中心にいる 指の先の僅かな冷たさを 目を閉じて体中の皮膚で感じている 苦しくはないですか 耐えられますか 考え続けている 誰にでも問いたいと思う 私は生きていた あの日と同じ道の先で今も生きている 留まり続けながら それでも明日へと続く道の上で今も /1994.14歳(rewrite:1999.4) |